Microsoft・ローカルアカウントの違いと選び方

Windows 11のサインインに使うMicrosoftアカウントとローカルアカウントの違いと選び方を解説します。OneDriveやバックアップ、パスワードを忘れたときの違い、切り替え前に確認したいBitLockerの回復キー、切り替えの手順、修理や初期化の前の注意点まで、都城市のパソコンサポーターゼットが丁寧にご案内します。

「パソコンを買ったとき、Microsoftアカウントを作るように言われたけれど、そもそも何のためのものか分からない」「ローカルアカウントのほうが、安心なのではないか」というご質問は、とても多くいただきます。パソコンにサインインするときの「アカウント」には、おもに、Microsoftアカウントとローカルアカウントの2種類があります。どちらを使うかによって、できることや、困ったときの対処のしやすさが変わってきます。この記事では、2つの違いと、選び方の考え方を、Windows 11を中心に、順番にご案内します。

まず知っておきたい、「アカウント」とは何か

パソコンの「アカウント」とは、そのパソコンを使う人を見分けるための、いわば「名札」のようなものです。サインインするときに、名前とパスワード(またはPINなど)を入力しますが、これは、「このパソコンを使っているのは、確かにこの人です」と確認するための仕組みです。アカウントごとに、デスクトップの見た目や、保存したファイル、アプリの設定が分かれていますので、ご家族で1台のパソコンを使う場合でも、お互いの作業が混ざらずに済みます。

Windows 11では、サインインに使うアカウントを、おもに次の2種類から選びます。

  1. Microsoftアカウント。メールアドレスとパスワードで作る、インターネット上のアカウントです。パソコンだけでなく、マイクロソフトのさまざまなサービスと、共通で使えます。
  2. ローカルアカウント。そのパソコンの中だけで使う、アカウントです。インターネットにつながなくても作れますが、そのパソコンの外では、使えません。

このほかに、会社や学校から配られる「職場または学校のアカウント」もあります。こちらは、勤務先や学校の管理のもとで使うものですので、この記事では、ご家庭や個人事業でお使いの、上の2種類についてご説明します。

「設定」アプリの中で、アカウントに関する項目を探すことが多くなりますので、場所が分からないときは、「設定」アプリ、迷わず使うための基本の歩き方もあわせてご覧ください。

Microsoftアカウントでできること

Microsoftアカウントの大きな特徴は、パソコンの外の、インターネット上のサービスと、つながっていることです。具体的には、次のような場面で、便利さを実感しやすくなります。

  • OneDriveが使える。デスクトップやドキュメントなどのフォルダーを、インターネット上にも保管できます。パソコンが故障したときや、新しいパソコンに買い替えたときに、データを取り戻しやすくなります。同期するフォルダーの選び方は、OneDriveの同期設定を使いこなす。同期するフォルダを選ぶ方法で解説しています。
  • Microsoft Storeからアプリを入手できる。アプリの購入や、インストールの履歴が、アカウントに残ります。
  • OfficeやMicrosoft 365、Outlookなどと連携できる。ライセンス(使用権)が、アカウントに結びついているため、パソコンを買い替えたときも、同じアカウントでサインインすれば、引き継ぎがしやすくなります。
  • パスワードを忘れても、インターネット経由で、再設定しやすい。スマートフォンなど、別の機器から、手続きを進められます。
  • 設定の一部を、ほかのパソコンと同期できる。壁紙などの設定や、Edgeのお気に入りなどを、引き継げる場合があります。
  • パソコンの暗号化の「回復キー」を、アカウントに保管できる。後ほど詳しく説明しますが、いざというときの、大きな安心につながります。

つまり、Microsoftアカウントは、「パソコンの中だけで完結しない、便利さと、いざというときの備え」を重視した選び方です。一方で、アカウントのパスワードを、他人に知られてしまうと、パソコンだけでなく、OneDriveの中のデータや、ほかのサービスにも、影響が及ぶおそれがあります。パスワードの使い回しを避け、二段階認証などで守りを固めておくことが大切です。詳しくは、そのパスワード、使い回していませんか?今日からできる管理術や、二段階認証って設定した方がいい?やり方と注意点をやさしく解説をご覧ください。

ローカルアカウントでできること、できないこと

ローカルアカウントは、そのパソコンの中だけで完結する、シンプルなアカウントです。インターネット上のアカウントを作らなくても、名前(ユーザー名)を決めるだけで、使いはじめることができます。「できるだけ、個人の情報を、インターネット上に置きたくない」「インターネットにつながない、パソコンを使いたい」という方には、合っている選び方です。

ただし、次のような点は、ご注意いただく必要があります。

  • OneDriveなどによる、自動のバックアップや、ほかのパソコンとの同期が、そのままでは使えません。データを守るには、ご自分で、バックアップを取る必要があります。
  • Microsoft Storeからアプリを入手するときなどに、そのつど、Microsoftアカウントでのサインインを求められることがあります。
  • パスワードを忘れたときに、頼れる手段が限られます。場合によっては、パソコンの初期化が必要になり、データを取り出せなくなることもあります。
  • 暗号化の「回復キー」が、自動では保管されません。必要なときに備えて、ご自分で控えておく必要があります。

なお、ローカルアカウントでも、パスワードやPINを設定して、パソコンを守ることはできます。パスワードを設定せずに使うことも、できなくはありませんが、盗難や、のぞき見に備えて、設定しておくことをおすすめします。

2つの違いを、早見でまとめます

ここまでの内容を、見比べやすいように、整理します。

  • 作るために必要なもの。Microsoftアカウントは、メールアドレスと、インターネットへの接続。ローカルアカウントは、ユーザー名だけです。
  • データのバックアップ。Microsoftアカウントは、OneDriveを使うと、自動でインターネット上にも保管できます。ローカルアカウントは、ご自分で、外付けハードディスクなどに取る必要があります。
  • パソコンを買い替えたとき。Microsoftアカウントは、同じアカウントでサインインすると、引き継ぎがしやすくなります。ローカルアカウントは、ファイルを、ご自分で移す必要があります。
  • パスワードを忘れたとき。Microsoftアカウントは、別の機器から、再設定の手続きを進められます。ローカルアカウントは、頼れる手段が限られます。
  • 暗号化の回復キー。Microsoftアカウントは、アカウントに保管されます。ローカルアカウントは、ご自分で控えておく必要があります。
  • インターネット上の情報。Microsoftアカウントは、サービスの利用に応じて、アカウントに情報が結びつきます。ローカルアカウントは、パソコンの中にとどまります。

こうして見ると、Microsoftアカウントは「便利さと備え」、ローカルアカウントは「シンプルさと、情報を外に出さない安心」と、考えることができます。どちらにも、向いている使い方があります。

「うちの場合は、どちらがよいのか分からない」という方へ

お使いの用途や、ご家族の使い方、パソコンの状態によって、おすすめのアカウントの形は変わります。切り替えの前に、データやBitLockerの回復キーの状況を、一緒に確認することもできます。お気軽にご相談ください。詳しくは、パソコン修理・サポートのページをご覧ください。

どちらを選ぶ? タイプ別の考え方

では、実際には、どちらを選べばよいのでしょうか。使い方に合わせて、考え方の例をご紹介します。

まず、スマートフォンや、ほかのパソコンも使っていて、写真や書類を、いろいろな機器で見たい方は、Microsoftアカウントが向いています。OneDriveを使うと、機器をまたいで、同じファイルにアクセスできます。また、ExcelやWordなどのOfficeを、サブスクリプション(継続利用)の形で使っている方も、Microsoftアカウントでサインインしておくほうが、管理が楽になります。

次に、パソコンの操作に、あまり自信がなく、パスワードの管理が不安な方にも、実は、Microsoftアカウントが合っている場合があります。パスワードを忘れても、再設定の道が、残されているためです。ただし、アカウントの情報(メールアドレスや、パスワード、電話番号など)を、紙に控えて、安全な場所に保管しておくことが前提になります。

一方、パソコンを、おもに、インターネットにつながない、特定の作業(たとえば、昔のソフトを動かす、専用の機器と接続する)のために使っている方や、ご自身の情報を、インターネット上に預けたくない方は、ローカルアカウントのほうが、合っていることがあります。この場合は、バックアップを、ご自分で、しっかり取る習慣が大切です。外付けハードディスクへの保存や、ファイル履歴の設定については、ファイル履歴機能で、自動バックアップを設定する方法をご覧ください。

なお、パソコンを購入した直後の、初めての設定(セットアップ)の画面では、Microsoftアカウントでのサインインを求められる流れが、基本となっています。ローカルアカウントで設定を始める方法は、Windowsのバージョンや、更新の状況によって、変わってきました。そのため、この記事では、特別な操作で回避する方法は、取り上げません。購入直後の設定で迷ったときや、すでにあるアカウントを、整理したいときは、お気軽にご相談ください。

ローカルアカウントに切り替える前に、確認しておきたいこと

すでにMicrosoftアカウントで使っているパソコンを、ローカルアカウントに切り替えることも、できます。ただし、切り替える前に、次の点を確認しておかないと、あとで困ることがあります。

いちばん大切なのは、「BitLocker(ビットロッカー)」や「デバイスの暗号化」の、回復キーです。これは、パソコンの中のデータを守るために、ドライブを暗号化する機能で、お使いのパソコンによっては、初めから有効になっています。この機能が有効なパソコンは、更新や、部品の交換、設定の変更などをきっかけに、「回復キー」の入力を、求められることがあります。Microsoftアカウントでお使いの場合、この回復キーが、アカウントに保管されていることが多いのですが、ローカルアカウントに切り替えると、アカウントからは、見られなくなる場合があります。切り替える前に、回復キーを、控えておきましょう。

そのほかにも、次の点を確認しておくと、安心です。

  1. OneDriveの中のデータを、パソコンの中にも、きちんと保存しておく。切り替え後は、同期が止まるため、OneDriveの中にだけあるファイルは、見られなくなることがあります。
  2. 大切なファイルの、バックアップを取っておく。外付けハードディスクなどに、複製しておきましょう。
  3. Officeやアプリのライセンスが、どのアカウントに結びついているかを、確認しておく。
  4. 新しく使うパスワードを、決めて、控えておく。忘れてしまうと、サインインできなくなるおそれがあります。

クラウドストレージの考え方については、クラウドストレージって何?写真・データを守る基本のバックアップ知識でも、ご案内しています。

アカウントを切り替える手順

準備ができたら、切り替えの手順に進みます。画面の名前は、Windowsのバージョンによって、少し異なる場合があります。

Microsoftアカウントから、ローカルアカウントに切り替えるときは、次の流れで進めます。

  1. スタートボタンから、「設定」を開き、「アカウント」を選びます。
  2. 「ユーザーの情報(お使いの情報)」を選びます。
  3. 「ローカルアカウントでのサインインに切り替える」を選びます。この項目が見当たらないときは、会社や学校の管理によって、制限されている場合などがあります。
  4. BitLockerの回復キーに関する画面が出たときは、案内に従い、バックアップの状況を確認します。
  5. 現在のパスワードまたはPINで、本人確認をします。
  6. 新しいユーザー名と、パスワードを入力し、「サインアウトと完了」まで進みます。
  7. ロック画面が表示されたら、ローカルアカウントで、サインインし直します。

反対に、ローカルアカウントから、Microsoftアカウントに切り替えるときは、同じ「ユーザーの情報(お使いの情報)」の画面から、Microsoftアカウントでのサインインに切り替える項目を選び、メールアドレスとパスワードを入力して、進めます。お使いのバージョンによっては、項目の名前が少し異なりますので、画面の案内をよく読みながら、進めてください。

なお、切り替えたあとも、それまでのファイルは、基本的には、パソコンの中に残りますが、念のため、作業の前に、バックアップを取っておくと、安心です。万が一に備えて、設定の変更の前に、トラブルの前に保険を。復元ポイントの作り方と戻し方も、あわせてご覧ください。

パスワードを忘れたときや、修理・譲渡のときの注意点

アカウントについて、ご相談を受けることが多いのは、「パスワードを忘れて、サインインできなくなった」という場面です。Microsoftアカウントの場合は、別のパソコンやスマートフォンから、パスワードの再設定の手続きを、進められることが多いです。そのため、あらかじめ、アカウントに、スマートフォンの番号や、予備のメールアドレスを登録しておくと、いざというときに助けになります。ローカルアカウントの場合は、パスワードを忘れたときの手段が限られますので、パスワードは、安全な場所に、控えておいてください。

パソコンを、修理に出すときにも、アカウントの情報は、大切になります。サインインに必要な情報や、BitLockerの回復キーを、お手元に用意しておくと、手続きがスムーズです。詳しくは、パソコン修理に出す前に、パスワードやログイン情報はどうすればいい?をご覧ください。また、パソコンを初期化するときには、アカウントとの関係についても、確認が必要です。事前に確認しておきたい点は、パソコンを初期化(リカバリー)する前に確認すべきことでまとめています。

最近は、パスワードに代わる、新しい認証の方法として、「パスキー」を使えるサービスも増えてきました。ご興味のある方は、パスキーって何?パスワードに代わる新しい認証方法もご覧ください。

パソコンサポーターゼットは、都城市山田町にある、パソコン修理・販売・サポートの店舗です。「サインインできなくなってしまった」「アカウントの切り替えが不安」といったご相談も、お受けしています。都城やその周辺で、ご自宅に伺ってのご相談をご希望の場合は、出張訪問エリア・料金一覧をご確認ください。

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よくあるご質問

Q1. Microsoftアカウントとローカルアカウントの、いちばん大きな違いは何ですか?
A1. Microsoftアカウントは、インターネット上のサービスとつながり、バックアップや、買い替え時の引き継ぎがしやすい点が特長です。ローカルアカウントは、そのパソコンの中だけで完結する、シンプルなアカウントです。

Q2. ローカルアカウントのほうが、安全ではありませんか?
A2. 一概には言えません。ローカルアカウントは、情報を外に出さない安心がありますが、パスワードを忘れたときの復旧や、バックアップは、ご自分で備える必要があります。Microsoftアカウントも、二段階認証などで、しっかり守れば、安心してお使いいただけます。

Q3. アカウントを切り替えると、保存したファイルは消えますか?
A3. 基本的には、パソコンの中のファイルは残りますが、OneDriveにだけ保存していたファイルは、見られなくなることがあります。切り替える前に、バックアップを取っておくと安心です。

Q4. BitLockerの回復キーとは、何ですか?
A4. パソコンのドライブを暗号化している場合に、更新や設定の変更などの際に、入力を求められることがある、長い数字の文字列です。切り替えの前に、控えておいてください。

Q5. パスワードを忘れて、サインインできなくなりました。どうすればよいですか?
A5. Microsoftアカウントの場合は、別の機器から、パスワードの再設定を進められることが多いです。ローカルアカウントの場合は、手段が限られますので、無理に操作を続けず、お早めにご相談ください。

Q6. 家族で1台のパソコンを使っています。アカウントは、分けたほうがよいですか?
A6. 分けておくと、ファイルや設定が混ざらず、おすすめです。それぞれが、自分のアカウントを持つ形が、基本になります。

Q7. Windows 10でも、同じ切り替えはできますか?
A7. よく似た手順で、できます。「設定」の「アカウント」の中の、「ユーザーの情報(お使いの情報)」から、切り替えの項目を探します。画面の名前は、バージョンにより異なります。

Q8. 相談だけでも大丈夫ですか?
A8. はい、大丈夫です。診断・お見積りは無料ですので、「これくらいのことで聞いてもいいのか」と迷わず、お気軽にお電話ください。

Microsoftアカウントとローカルアカウントは、どちらが正しい、という話ではなく、お使いの方の使い方に合うかどうかで、選ぶものです。「便利さと備え」を取るか、「シンプルさと、情報を外に出さない安心」を取るか、そして、どちらを選んでも、バックアップとパスワードの控えを、きちんと用意しておくことが、大切です。それでも、どちらがよいか迷うときや、切り替えに不安があるときは、都城市のパソコンサポーターゼットが、状態を拝見したうえでご案内します。まずはお気軽にお電話ください。


2026.10.14 08:18

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