偽メールのサイトに入力してしまったら。最初の対処

「メールのリンクを開いて、ログイン画面にIDとパスワードを入力したあとで、偽物だと気づいた」「カード番号まで入れてしまった」。このようなご相談は、決して珍しいものではありません。偽のメールやSMSは、本物そっくりに作られているため、気づかずに入力してしまうことがあります。
大切なのは、気づいた時点で、落ち着いて、順番に対処することです。この記事では、入力してしまったときの最初の対処を、公的機関が公開している情報をもとに、順にご紹介します。偽メールの見分け方については、その1通、本物ですか?フィッシングメール・詐欺サイトの見分け方で、別にご紹介しています。
なお、この記事は、一般的な対処の流れをご紹介するものです。実際の被害や補償については、お使いの金融機関やカード会社、警察などの窓口に、ご相談ください。
入力してしまっても、まず落ち着いてください
「やってしまった」と気づくと、あわてて、あれこれ操作してしまいがちです。しかし、あわてて操作を重ねると、かえって状況が分かりにくくなります。まず、深呼吸をして、次のことを心に留めてください。
- 気づいたことが、いちばんの第一歩です。気づかないまま放っておくよりも、早めに対処するほうが、被害を抑えられる可能性があります。
- 入力した内容によって、対処が変わります。IDとパスワードだけなのか、カード番号や暗証番号まで入力したのかで、連絡する先が違います。
- ご自身を責めないでください。偽サイトは、本物そっくりに作られています。どなたでも、入力してしまう可能性があります。
入力する前に、「おかしい」と気づいて、手を止められた場合は、情報を渡したことにはなりません。ただし、画面の指示に従って、ファイルやアプリを入れてしまった場合は、別の注意が必要です。この点は、後半でご説明します。
最初にやること。まず、この5つを順番に
入力してしまったことに気づいたら、次の順番で、進めてください。
- その画面で、これ以上は入力しない。ページを閉じます。パスワードや暗証番号、認証コードなどを、続けて入力しないでください。
- メールやSMSは、削除せずに残す。送信元、メールの文面、偽サイトのアドレス(URL)は、警察や金融機関に相談するときに役立ちます。画面のスクリーンショットも、撮っておくと便利です。
- 何を入力したかを、思い出して書き出す。ID、パスワード、カード番号、有効期限、セキュリティコード、暗証番号、認証コード、氏名、住所、電話番号など、できるだけ具体的に、メモしておきます。
- メールやSMSに書かれた電話番号には、かけない。連絡は、必ず、公式サイトや公式アプリ、カードの裏面など、もとから分かっている連絡先に、行います。
- 入力した内容に合わせて、次の章の対処に進む。パスワードの変更や、カード会社・金融機関への連絡を、早めに行います。
スクリーンショットの撮り方は、スクリーンショットの撮り方、覚えておくと便利な基本操作でご紹介しています。
入力した内容別の対処
山口県が公開している注意喚起の資料では、入力してしまった情報の種類によって、次のように対処することが示されています。お手元のメモと見比べながら、確認してください。
- IDとパスワードを入力した場合。対象のサービスの公式サイトや公式アプリから、パスワードを変更します。同じIDとパスワードを使っている、ほかのサービスやSNSも、あわせて変更します。
- ネットバンキングのIDやパスワードを入力した場合。金融機関に連絡して、サービスの利用を止めてもらい、パスワードを変更します。
- 口座番号や暗証番号を入力した場合。金融機関に連絡して、該当の口座を止めるか、暗証番号を変更します。
- クレジットカードの情報を入力した場合。カード会社に連絡して、利用を止め、不正な利用がないかを確認します。国民生活センターの注意喚起でも、事例として、カードを止めて再発行の手続きをしたケースが紹介されています。
- 電話番号やメールアドレスを入力した場合。ほかの迷惑メールやSMSが届く可能性があります。必要に応じて、変更を検討します。
複数の情報を入力した場合は、該当するものを、すべて対処します。たとえば、「IDとパスワード」と「カード番号」の両方を入力した場合は、パスワードの変更と、カード会社への連絡の、両方が必要です。
なお、ワンタイムパスワードや、SMSで届いた認証コードを入力してしまった場合も、そのコードが、悪用されるおそれがあります。愛知県警のサイトでは、偽サイトに入力した情報が、犯人にその場で盗まれ、本物のサイトへのログインに使われる手口が説明されています。認証コードを入力した場合も、早めに、該当のサービスや金融機関に連絡してください。
パスワードの変え方。公式サイト・公式アプリから
パスワードは、メールやSMSのリンクからではなく、ブックマークしておいた公式サイトや、公式アプリを使って、変更します。リンクから開いたページが、また偽物の場合があるためです。
- ブラウザーのブックマークや、公式アプリから、対象のサービスを開きます。(ブラウザーの基本は、ブラウザって何?ホームページを見るための基本操作ガイドをご覧ください。)
- いつもの方法で、ログインします。
- 「アカウント」や「設定」、「セキュリティ」などの項目から、パスワードの変更を選びます。
- 新しいパスワードを入力して、保存します。
- 同じパスワードを使っているほかのサービスも、同じ手順で、すべて変更します。
新しいパスワードは、長めで、ほかのサービスと違うものにしましょう。使い回しを防ぐ方法は、そのパスワード、使い回していませんか?今日からできる管理術でご紹介しています。
パスワードを変えようとしても、ログインできなくなっている場合があります。そのときは、無理に何度も試さず、「パスワードを忘れた場合」の再設定から手続きするか、そのサービスの窓口に、公式サイトに載っている連絡先で、ご相談ください。身に覚えのない決済や、ログインできなくなった場合は、警察への相談も、検討してください。
「何から手をつければいいか分からない」という方へ
入力してしまったあと、パソコンやスマートフォンの状態が心配なときは、ご相談ください。当店では、パソコンの状態を調べる「ウイルス・スパイウェア感染診断」や、操作を順にご説明する「パソコン操作説明」も、承っています。詳しくは、パソコン修理・サポートのページをご覧ください。
不正に使われていないかを、確認する
対処をしたあとも、しばらくは、不正に使われていないかを、確認し続けることが大切です。次のような点を、見てみてください。
- 利用明細。クレジットカードや、口座の利用明細に、身に覚えのない請求や、引き落としがないかを確認します。新宿区の注意喚起でも、利用明細や、キャリア決済の履歴を、こまめに確認するように示されています。
- キャリア決済の履歴。携帯電話の料金とまとめて支払うサービスの履歴にも、身に覚えのない請求がないかを、確認します。
- サービスからの通知メール。「ログインがありました」「パスワードが変更されました」などの、身に覚えのない通知が届いていないかを、確認します。ただし、通知メールも偽物のことがあるため、リンクは押さず、公式サイトや公式アプリから、確認してください。
- 登録情報。メールアドレスや、電話番号、住所などが、書き換えられていないかを、確認します。
ログインの履歴や、ログインしている端末の一覧が確認できるかどうかは、サービスによって異なります。お使いのサービスの、公式のヘルプを、ご覧ください。
今後に備えて、「多要素認証」(二段階認証)を設定できるサービスは、設定しておくと安心です。くわしくは、二段階認証って設定した方がいい?やり方と注意点をやさしく解説をご覧ください。また、パスワードを使わない認証方法については、パスキーって何?パスワードに代わる新しい認証方法でご紹介しています。
相談先と、連絡するときのポイント
被害が心配なときや、不正な利用が見つかったときは、次の窓口に、ご相談ください。
- 金融機関・クレジットカード会社。不正送金や、カードの不正利用の心配があるときは、まず、ここに連絡します。補償の制度や、専用の窓口が用意されていることがあります。連絡先は、公式サイトや、カードの裏面などで、確認してください。
- 警察。#9110(警察相談専用電話)か、最寄りの警察署に、ご相談ください。身に覚えのない決済や引き落としがあるとき、アカウントにログインできなくなったときなどは、メールやSMSを確認できる端末や、被害の状況が分かる資料を、持っていくと、スムーズです。事前に、電話で連絡してから行くと、安心です。
- 消費者ホットライン「188」。お住まいの地域の、消費生活センターにつながる、全国共通の番号です。不安なときや、トラブルになったときに、ご相談ください。
- 情報の提供先(任意)。偽サイトの情報は、フィッシング対策協議会や、インターネット・ホットラインセンターに、提供することもできます。
相談するときは、前にご紹介した、メールの文面、送信元、偽サイトのURL、入力した内容のメモを、そろえて持っていくと、話が早く進みます。連絡先は、検索で出てきた番号ではなく、公式サイトに載っている番号を、お使いください。
相談窓口の受付時間は、都道府県などによって異なります。緊急のときは、110番に、ご連絡ください。
同じ被害に遭わないために。日ごろの備え
一度、偽サイトに入力してしまった方は、同じ手口で、また狙われることがあります。次のような備えを、習慣にしておきましょう。
- メールやSMSのリンクから、ログインしない。公式サイトのブックマークや、公式アプリから、アクセスします。
- パスワードを、使い回さない。1つが盗まれても、ほかへ広がらないようにします。
- 多要素認証を使う。設定できるサービスは、必ず設定します。
- カードの利用限度額を、必要最低限にする。万が一のときの被害を、小さくできます。
- 利用明細を、こまめに見る。月に一度でも、確認する習慣をつけます。
- セキュリティソフトを使い、最新の状態にしておく。怪しいサイトの警告が出ることがあります。
最近の手口については、「AIが作った詐欺メール」の見分け方【2026年版】や、LINE・SMSのQRコードに潜む「クイッシング」詐欺でも、ご紹介しています。
▶ あわせて読みたい記事
▶ その1通、本物ですか?フィッシングメール・詐欺サイトの見分け方
偽のメールや、偽サイトを見分けるポイントが分かります。
▶ 「AIが作った詐欺メール」の見分け方【2026年版】
AIで作られた、自然な文面の詐欺メールの見分け方が分かります。
▶ そのパスワード、使い回していませんか?今日からできる管理術
パスワードの使い回しを防ぐ、管理のコツが分かります。
▶ 二段階認証って設定した方がいい?やり方と注意点をやさしく解説
二段階認証の設定の考え方と、注意点が分かります。
あわせて確認したいこと。やってはいけないこと
偽サイトに入力したあとは、パソコンやスマートフォンの状態も、あわせて確認しておくと安心です。特に、画面の指示に従って、アプリやファイルを入れてしまった場合は、注意が必要です。
- 画面の指示で、ファイルやアプリを入れた場合。入れたものが何かを、確認します。心当たりのないアプリは、むやみに触らず、ご相談ください。
- 遠隔操作のソフトを入れてしまった場合。相手に、パソコンを操作されるおそれがあります。すぐに、ネットワークを切り、ご相談ください。
- ウイルス感染が心配な場合。セキュリティソフトで、検査を行います。感染診断でわかることについては、ウイルス・スパイウェア感染診断でわかること、わからないことをご覧ください。
また、あわてているときほど、次のことには、ご注意ください。
- メールやSMSに書かれた番号に、電話しない。犯人につながるおそれがあります。
- 検索や広告で見つけた窓口に、あわてて連絡しない。偽のサポート窓口の可能性もあります。偽の警告については、「サポート詐欺」に注意!偽のウイルス警告が出たときの正しい対処法もご覧ください。
- 画面に出た警告に、すぐ従わない。見分け方は、「ウイルス感染」の警告メールは偽物?見分け方と対処をご覧ください。
手口は、日々変わっています。最近の傾向は、ネット詐欺の手口は日々進化中。2026年に増えている最新の注意ポイントでもご紹介しています。お困りのときは、ひとりで悩まず、ご相談ください。お伺いしての作業をご希望の場合は、出張料金のご案内もあわせてご覧ください。
よくあるご質問
Q. 入力する前に気づいて、ページを閉じました。大丈夫ですか?
入力しなければ、情報を渡したことにはなりません。ただし、ページを開いたあとに、ファイルのダウンロードや、アプリのインストールをした場合は、別の確認が必要です。心配なときは、ご相談ください。
Q. IDとパスワードだけ入力しました。何をすればいいですか?
対象のサービスの公式サイトや、公式アプリから、パスワードを変更します。同じIDとパスワードを使っているほかのサービスも、すべて変更してください。
Q. カード番号を入力してしまいました。
カード会社に、すぐに連絡してください。利用を止めて、不正な利用がないかを、確認します。連絡先は、カードの裏面や、公式サイトで、確認できます。
Q. SMSで届いた認証コードを入力してしまいました。
そのコードが、悪用されるおそれがあります。すぐに、該当のサービスや金融機関に連絡し、パスワードの変更と、不正なログインがないかの確認を行ってください。
Q. 入力してから数日たちますが、何も起きていません。
何も起きていなくても、対処は必要です。パスワードの変更や、利用明細の確認は、早めに行ってください。入力した情報は、あとから使われることもあります。
Q. 警察に相談したほうがいいですか?
身に覚えのない決済や引き落としがあるときや、アカウントにログインできなくなったときは、警察への相談も検討してください。#9110か、最寄りの警察署に、ご連絡ください。
Q. スマートフォンで入力した場合も、同じ対処ですか?
基本の流れは、同じです。入力した内容に合わせて、パスワードの変更や、カード会社・金融機関への連絡を行います。心配なときは、公式のアプリで、状況を確認してください。
Q. 自分で対処するのが不安です。
無理に、ご自身だけで進めなくても、大丈夫です。当店では、パソコンの状態を調べる感染診断や、操作をご説明する「パソコン操作説明」も承っています。詳しくは、パソコンサポート料金表をご覧ください。
偽サイトに入力してしまっても、順番に対処すれば、落ち着いて、前に進めます。都城市のパソコンサポーターゼットでは、パソコンやインターネットに関するお困りごとのご相談を承っています。都城周辺で、「怪しいメールのリンクを開いてしまった」など、不安なことがありましたら、どうぞお気軽に、パソコン修理・サポートのページから、ご相談ください。
都城市・三股町・曽於市・小林市・えびの市・志布志市・串間市など近隣で、パソコンのことでお困りの方へ
ご自身での対処が難しいときは、無理に操作を進めずご相談ください。出張・持込のどちらにも対応しています。診断・お見積りは無料です。
営業時間 9:00~18:00[不定休](日曜は事前予約の出張訪問のみ)









